わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合うこと、これがわたしの戒めです。(ヨハネの福音書15章12節)

1.ヨハネの福音書13章1節―21節
2.エペソ人への手紙4章17節―32節
3.コロサイ人への手紙3章2節―14節
4. ヨハネの手紙第一4章4節―13節

律法の専門家が「先生。律法の中で、大切な戒めはどれですか。」とイエス様をためそうとして尋ねると、イエス様は「『心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ。』これが大切な第一の戒めです。『あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ。』という第二の戒めも、それと同じようにたいせつです。律法全体と預言者とが、この二つの戒めにかかっています。」と、仰せられましたが、イエス様が仰せられた「愛する」という動詞は、ギリシャ語のアガパオ、すなわち、神の愛で愛するように仰せられたのでした。ところで、パウロは神の愛は聖霊によってキリスト者の心に注がれていることを語るとともに(ローマ人への手紙5章5節)、異邦人がむなしい心で歩んでいるように歩まないように、情欲に生きないように古い人を脱ぎ捨てて新しい人を身に着る、すなわちキリストを着て生きるように勧告されました(エペソ人への手紙4章17節―24節、ローマ人への手紙13章14節)。ダビデの子アムノンは妹タマルを恋したのですが、彼女の助言を無視して力ずくでタマルをはずかしめると、彼は彼女を憎み、彼女を彼の家から追い出したのでした(サムエル記第二13章1節―19節)。人の愛は情や欲、心情に支配され自己中心的なもので、愛が憎しみやねたみなどの肉の働き(ガラテヤ人への手紙5章19節-21節)に変わるような弱さがあるため、人の愛は神の愛のようではないことは明白です。イエス様は弟子たちに「わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合うこと、これがわたしの戒めです。」と仰せられました。イエス様が願っているように、聖霊によって心に注がれている神の愛に生きるために、主が赦してくださったように互いに赦し合いながら生きようではありませんか(エペソ人への手紙4章32節、コロサイ人への手紙3章13 節―14節)。