8月が終わろうとしています。猛暑・酷暑が続き、ゲリラ豪雨があり、竜巻があり、今まではよその国と思ってましたが、そうではありません。今や、世界的な気象異変は、自分の国のこととして受け止めなければなりません。聖書には、「泣くものと共に泣き……」という言葉があります。8月は、広島、長崎の原爆の日があり、終戦記念日があり、12日には、日航機の御巣鷹山へ突っ込んで500人以上の人が亡くなられた痛ましい日を迎えました。内容はそれぞれの違いがありますが、アジアでもヨーロッパでも、アメリカでも涙があります。尊い命を引き継いで生かされているのだという思いがします。
依然としてテロは起こり、難民は耐えなく、子どもたちが大勢犠牲になっています。「平和を作り出すものは幸いである。彼らは神の子と呼ばれる」との言葉を、世界中で実践できる7億人でありたいと願うものです。
ところで、私たちお茶の水メディカル・カフェでも、毎月参加されていた50代の婦人が、召されました。
彼女は、毎回のように60人70人の参加者に、手作りのクッキーやマドレーヌを焼いて差し入れてくれました。お通夜に、葬儀に参列した仲間たちの悲しみと寂しさがありながらも、彼女を思うと、辺り一面が、マドレーヌの香りが満ちているような爽やかなものが漂っていることに気が付きます。
私たちもどのような死に方をするかは天のみ知るとこですが、じぶんの命を手渡せるような生き方をしたいものだとつくづく思う日々です。榊原 寛