去る3月11日の第58回お茶の水メディカル・カフェは、あの未曽有の大災害の6年を迎える、記念の一日でした。
依然として仮設住宅にお住いの方々、もう建物はボロボロになり、仮設でなく常設になってしまって、寒かった冬をどのようにお過ごしになったか、復興住宅に移っても、ご近所とのお交わりもなく、寂しく暮らしている方々、依然として2500人以上の行方不明の方々を抱える家族の方々、福島の放射能汚染の不安はまだまだ消えず、避難した子供たちへのいじめは悪質で、心が重くなります。
何にもできない自分が歯がゆく感じます。せめて、風化させてはならないと、しばし黙祷のうちに少しでも痛みを感じることができればと願うばかりです。
私たち、お茶の水メディカル・カフェに集まる皆さんは、苦しいのは、自分たちだけじゃないんだ。もっと苦しんだり悲しんだりしている人たちがいるんだということを、自分のことのように感じ取ってくれている、ありがたいことだと思っています。
この日は、樋野先生の奥様、ジーンさんが、参加された70余の皆さんのためにカップケーキを焼いてふるまってくれました。やさしい励ましが、香りとともに部屋いっぱいに広がりました。榊原 寛
写真は、樋野先生夫妻が、聖書朗読をされているツーショットです。