私は日の下に、痛ましいことがあるのを見た。所有者に守られている富が、その人に害を加えることだ。(伝道者の書5章13節)
1.マタイの福音書6章19節ー24節
2.マタイの福音書19章16節ー22節
3.ルカの福音書12章13節ー24節
4.テモテへの手紙第一6章9節ー10節
イエス様はユダヤ人たちに「あなたがたは、聖書の中に永遠のいのちがあると思うので、聖書を調べています。その聖書が、わたしについて証言しているのです。それなのに、あなたがたは、いのちを得るためにわたしのもとに来ようとしない。(ヨハネの福音書5章39節―40節)」と仰せられましたが、ひとりの青年はイエス様のもとに来られて「先生。永遠のいのちを得るためには、どんな良いことをしたらよいでしょうか。」と尋ねたのでした。彼は「永遠のいのち」の存在を知っており、それを求めてイエス様のもとに来られたのですが、イエス様から「なぜ、良いことについてわたしに尋ねるのですか。良い方はひとりだけです。もし、いのちに入りたいと思うなら、戒めを守りなさい。」と言われたので「どの戒めですか。」と尋ねたので、イエス様が「殺してはならない。姦淫してはならない、盗んではならない。偽証してはならない。父と母を敬え。あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ。」と、具体的に話されると、彼が「そのようなことはみな、守っております。何がまだ欠けているのでしょうか。」と尋ねたので、イエス様が「もし、あなたが完全になりたいなら、帰って、あなたの持ち物を売り払って貧しい人たちに与えなさい。そうすれば、あなたは天に宝を積むことになります。そのうえで、わたしについて来なさい。」と仰せられると、彼は多くの財産を持っていたので、主が言われたことばを聞いて悲しんで去ってしまった、あります(マタイの福音書19章16節―22節)。ソロモンが「日の下」、すなわち神を考慮しないこの世を見て「私は日の下に、痛ましいことがあるのを見た。所有者に守られている富が、その人に害を加えることだ。」と、言われたように、彼は永遠のいのちを求めてイエス様のもとに来たにもかかわらず、財産、すなわち富が永遠のいのちの道を閉ざしてしまっただけでなく、イエス様は「自分の宝は、天にたくわえなさい。そこでは、虫もさびもつかず、盗人が穴をあけて盗むこともありません。あなたの宝のあるところに、あなたの心もあるからです。(マタイの福音書6章20節―21節)」と仰せられましたが、彼は天に宝を積むチャンスも失ったのでした。この世に生きている限り、この世のものが必要ですが、お金がものを言うと考えているようなこの世と調子を合わせて生きるのではなく、私たちの必要を満たしてくださる主を、永遠のいのちを与えてくださった主を心に据えて生きようではありませんか(申命記8章11節―18節)。