知恵ある者の静かなことばは、愚かな者の間の支配者の叫びよりは、よく聞かれる。知恵は武器にまさり、ひとりの罪人は多くの良いことを打ちこわす。(伝道者の書9章17節)

1.サムエル記第一25章2節-35節
2.列王記第一3章3節ー28節
3.マタイの福音書26章47節ー54節
4.コリント人への手紙第一1章18節ー31節

今日の聖句は「知恵ある者の静かなことばは、愚かな者の間の支配者の叫びよりは、よく聞かれる。知恵は武器にまさり、ひとりの罪人は多くの良いことを打ちこわす。」と、知恵のある者と愚かな者のことばのあり方を対照的に語ってから、知恵の威力がどれほどのものであるのかを語っています。ところで、ヤコブは「もしあなたがたの心の中に、苦いねたみと敵対心があるならば、誇ってはいけません。真理に逆らって偽ることになります。そのような知恵は、上から来たものではなく、地に属し、肉に属し、悪霊に属するものです。ねたみや敵対心のあるところには、秩序の乱れや、あらゆる邪悪な行いがあるからです。しかし、上からの知恵は、第一に純真であり、また、あわれみと良い実とに満ち、えこひいきがなく、見せかけのないものです。(ヤコブの手紙3章14節ー17節)」と、この世の知恵と神の知恵との違いを語っています。ひとりの人、アダムが罪を犯したことによって、主が警告されていたように人類に死が臨むことになったのですが、神の知恵は御子イエス様を人としてこの世にお遣わしになり、この世や人の知恵では解決できない罪や死、神の怒りから救われる道を開かれたのでした(ローマ人への手紙5章7節ー19節)。イエス様は弟子のひとりが大祭司のしもべの耳を切り落とした時、「剣をもとに納めなさい。剣を取る者はみな剣で滅びます。それとも、わたしが父にお願いして、十二軍団よりも多くの御使威を、今わたしの配下に置いていただくことができないとでも思うのですか。だが、そのようなことをすれば、こうならなければならないと書いてある聖書が、どうして実現されましょう。(マタイの福音書26章51節ー54節)」と仰せになりました。武器には永遠の死に勝利する力はなく、かえって人々に滅びや悲しみを与えてしまいます。 武器以上の力を持つ知恵は神の知恵であり、それは十字架の死と復活によって示されたのでした。「ひとり」の存在がいかに大切であるかを考えて、核を保有することが安全を保証するかのように思われているこんにち、パウロが勧めているようにすべての人のために、王とすべての高い地位にある人々が神の知恵であるキリストを信じることができるように願って祈るとともに(テモテへの手紙第一2章1節)、私たちもこの世の知恵ではなく神の知恵であるみことばに生きるように主に助けて頂こうではありませんか。