怒りをおそくするのは勇士にまさり、自分の心を治める者は町を攻め取る者にまさる。(箴言16章 32節)

1.詩篇371節―9
2.ガラテヤ人への手紙516節―23
3.エペソ人への手紙426節―32
4.ヤコブの手紙1章12節―21節

サウルは自分の考えや欲に支配されて主の御声に聞き従わなかったので神との関係は崩れていましたが、ダビデを非常に愛していたので、ダビデをまず自分の道具持ちとし(サムエル記第一16章21節―22節)、やがてダビデを戦士たちの長と任命したのですが、ペリシテ人との戦いに勝利して凱旋したとき、女性たちが笑いながら「サウルは千を打ち、ダビデは万を打った。」と繰り返し歌った、そのことばを聞いて非常に怒り、不満に思って「ダビデには万を当て、私には千を当てた。彼にないのは王位だけだ。」と言い、その日以来、サウルはダビデを疑いの目でみるようになり、「ダビデがあなたに害を加えようとしている」という人のうわさを信じ(サムエル記 第一 24章9節)、サウルの次の王として主が油を注がれているダビデを殺害することが人生の目的となってしまい、悲惨な死を遂げたのでした。ダビデは自分たちが親切にしたにもかかわらず、ナバルはダビデの願いを聞き入れず、冷たくあしらったので、ダビデは怒ってナバルを殺害しようとしましたが、若者から一部始終を聞いた妻アビガイルはごちそうを携えてダビデのもとに馳せ参じ主を思い起こすように助言をしたので、ダビデは自分で復讐することをやめたのでした。ダビデは勇士であり、町を攻め取りましたが、感情に支配されると正しい判断ができなくなっていたのです。ですから、今日の聖句は「怒りをおそくするのは勇士にまさり、自分の心を治める者は町を攻め取る者にまさる。」と語っているのではないでしょうか。ダビデは「主の前に静まり、耐え忍んで主を待て。おのれの道の栄える者に対して、悪意を遂げようとする人に対して、腹を立てるな。怒ることをやめ、憤りを捨てよ。腹を立てるな。それはただ悪への道だ。(詩篇73篇7節―8節)」と、怒りや憤りに勝利する秘訣を語っています。パウロは「怒っても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで憤ったままでいてはいけません。悪魔に機会を与えないようにしなさい。」と、怒ったり、憤るようなことがあっても主を見えなくさせるような悪魔の策略に陥らないように警告しています。一時的に怒りや憤りが湧き上がって来る時、感情に支配されないように、主はすべてをご存じであること、罪人を救うためにご自身を捧げられた主を思い起こすとともに、自制は御霊の実ですから、御霊が導いてくださるようにキリストのうちにとどまるために、神の霊感によって書かれた聖書のみことばに生きようではありませんか。