キリストの平和が、あなたがたの心を支配するようにしなさい。そのためにこそあなたがたは召されて一体となったのです。また、感謝の心を持つ人になりなさい。(コロサイ人への手紙3章15節)

1.エペソ人への手紙210節―19
2.ピリピ人への手紙46節―7
3.コロサイ人への手紙1章17節―23節

アメリカで黒人男性ジョージ・フロイドさんが警官の暴行で死亡した事件をきっかけに、人種差別の対する抗議活動がアメリカだけでなくヨーロッパにも波紋をもたらしていますが、実は人種差別だけでなく、この世は貧富の差に見られるように、学歴、系図、家柄など、さまざまな要素による差別が横行しているのではないでしょうか。イスラエルの民は、神に選ばれたという選民意識を持ち、ギリシャ人をはじめ他の民族を異邦人と呼び差別したのですが、神は御子イエス様を人としてこの世にお遣わしになり、十字架によって神との和解をもたらして神との平和を確立されただけでなく、どんな人種であっても、地位や学歴、血筋に関係なく主を信じる者に神の子としての特権を与えられ、イスラエルの民同様神の家族、天に国籍を持つ者とされたのでした。人々は、「日本魂」と言うようなことばに見られるように、それぞれの国のプライドや個人のプライドで競い合って生きているために平和を実現できないことを歴史は語っています。数年前、主人は天台宗の高僧竹内日祥上人から宗教対話協議会に招待され、キリスト教の立場から「平和」について話すことになりましたが、その時大正大学の学長をされた星野氏はイエス様の「悪い者に手向かってはいけません。あなたの右の頬を打つような者には、左の頬をも向けなさい。敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。(マタイの福音書5章39節及び44節)剣をもとに納めなさい。剣を取る者はみな剣で滅びます。(マタイの福音書26章52節)」という教えを引用して「キリストこそ完全な平和です。」と仏教界の各宗派の高僧の方々やお坊さん達を前にして話されたそうです。今日の聖句「キリストの平和が、あなたがたの心を支配するようにしなさい。そのためにこそあなたがたは召されて一体となったのです。また、感謝の心を持つ人になりなさい。」という勧めに従って生活するために、イエス様によって神との平和関係が確立されていること感謝するとともに、すべての人のいのちはキリストによって与えられていることを考えて平和の君であるキリストに生きるなら、キリストの平和が心を満たしてくださり、この世には見られない人間関係を築くことができるのではないでしょうか。私たちは何度も失敗しますが、その度に十字架の恵を思い起こして十字架の恵みによって成就したキリストの平和の中に憩おうではありませんか。