シモン、シモン。見なさい。サタンが、あなたがたを麦のようにふるいにかけることを願って聞き届けられました。しかし、わたしは、あなたの信仰がなくならないように、あなたのために祈りました。だから、あなたは、立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。(ルカの福音書22章31節―32節)

1.ペテロの手紙 第一13節―7
2.ペテロの手紙 第一118節―21
3.ペテロの手紙 第一5章7節―11節

イエス様が弟子たちに「あなたがたは、わたしをだれと言いますか。」と尋ねると、ペテロが「あなたは、生ける神の御子キリストです。」と答えたので、イエス様は「バルヨナ。シモン。あなたは幸いです。このことをあなたに明らかに示したのは人間ではなく、天にいますわたしの父です。」と仰せられてから、ご自分がエルサレムで多くの苦しみを受け、殺されるけれども三日目によみがえらなければならないことを話されると、ペテロが「主よ。神の御恵みがありますように、そんなことが、あなたに起こるはずはありません。」とイエス様を戒めたので、「下がれ。サタン。あなたはわたしの邪魔をするものだ。あなたは神のことを思わないで、人のことを思っている。」とペテロに仰せられました(マタイの福音書16章15節―23節)が、キリスト者も聖霊によって父なる神からの啓示を受ける時があれば、神やみことばよりも人間関係やこの世や人の知恵に重点を置いてしまうようなことがあるのではないでしょうか。洗礼を受けられた後、御霊に満たされたイエス様も悪魔(サタン)の試みに会うために御霊に導かれて荒野に行かれましたが、みことばで試みに勝利した後でイエス様は聖霊の力に満たされたのでした(ルカの福音書4章1節―14節)。今日の聖句に神はペテロを麦のようにふるいにかけるというサタンの願いを聞かれた、とあります。麦をふるいにかける、すなわちサタンの試みをも聖別された者となるという目的があること、イエス様はペテロの弱さをよくご存じで信仰がなくならないように「あなたのため」と名指しで祈られたこと、立ち直る時があることを語るとともに、弱っているキリスト者を励ますように仰せられたのでした。立ち直ることができたのは、死からよみがえられたイエス様がご自身をペテロに現わされたことと聖霊の力に満たされたことにあるのではないでしょうか。ペテロの手紙には「「あなたがたの信仰と希望は神にかかっている。」「神ご自身が、あなたがたをしばらくの苦しみのあとで完全にし、堅く立たせ、強くし、不動の者としてくださる」など、慰めや励ましのことばが多くあります。試練に会って、弱り果てるようなことがありますが、ペテロ同様私たちのためにも名指しで信仰がなくならないように祈っていてくださる主がおられること、立ち直らせてくださる時があること、主が聖別しようとされていることを心に留め、ご自身を聖別された主を、信仰を完成させてくださる主を見上げて生活しようではありませんか。